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外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(平成29年)

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厚生労働省から「外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(平成29年)」が発表されております。

<厚生労働省:2018年6月20日>
外国人技能実習生の実習実施者に対する平成29年の監督指導、送検等の状況を公表します

資料に記載されているポイントについて取り上げてみたいと思います。

1.監督指導状況
・監督指導件数は昨年より若干増えて約6,000件。違反率は70.8%となっています。それぞれ昨年とほぼ同じという印象です。
・違反事項は多い順に、「労働時間」、「安全基準」、「割増賃金の支払い」となっており、技能実習生が携わる業務上安全基準の占める割合が約2割と多く感じます。

2.申告状況
・89件と昨年、一昨年とほぼ同じ数になっています。
・主な申告内容は、圧倒的に「賃金・割増賃金の不払い」で、その他「最低賃金額未満」「解雇手続きの不備」となっています。
これを見ると労働基準監督署に相談するケースには賃金にかかわるものが多く、生活に支障、あるいは借金返済に影響があるため援助を求めるのではないかと思われます。

3.送検状況
・34件と2年前から減少傾向です。
・昨年と異なり安全衛生法違反の件数が多いです。

4.労働基準監督署と出入国管理機関との相互通報状況
労基から入管:546件
入管から労基:44件
・相互通報の件数は昨年より100件以上増加している。
・入管から労基は減少傾向だが、労基から入管がかなり増加。

そして、資料の一番下には、昨年11月からは技能実習法が施行されており、労働基準監督機関が外国人技能実習機構と連携しているという事もかかれております。

今回の資料は平成29年なので、基本的に旧制度における運用に基づく内容と思われますが、来年発表される資料は1年を通じて新制度における運用で、どのような対応があったのかという事がわかります。

技能実習生の保護の観点から、労働基準監督機関と外国人技能実習機構による連携するケースは今後確実に出てきますので、別途資料に項目が追加される事も考えられます。全体的な違反内容についてはそれほど変わらないかもしれませんが、どのような対応を行政が取っているのかどうかは気になるところですので、1年後発表されるであろう本資料についてご関係者の方々はご注目いただきたいと思います。

7割は違反があるとはいえ3割は違反が無いともいえるわけですから、現在違反があってもそれがなくなるように改善する事はできるわけです。行政のチェックはいつ入るかわかりませんので、その際に指摘をされない体制をぜひ整えていっていただきたいと思います。

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