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労働時間管理がいっそう求められる時代へ

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個人的には非常にインパクトの大きい記事が先日紹介されていました。

<日本経済新聞:2017年11月19日>
未払い賃金請求、最長5年に サービス残業抑制へ検討

現状労働基準法において遡って賃金を請求できるのは2年になっており、労働基準監督署の臨検で指摘があった場合、最大でこの2年が適用されています。この記事によれば遡れる期間を2年から5年に延長するよう検討を進めるようです。

実際臨検があった際に最大2年の支払いを求められるのは多くありませんが、仮に今まで半分で1年と判断されていたものが2年半という考え方になる可能性は否定できません。いずれにしても労働基準監督官の裁量の範囲が広がりますし、結果、未払賃金がある場合の支払額が増えるのは間違いありません。

2020年の施行を目指すとの事ですのでまだ数年あるものの、労働時間監理に対する国の姿勢がうかがえる取り組みであることは確実です。最大5年になったからといって労働基準監督署の臨検がなければ関係ない、とお考えになるかもしれません。しかし、このルール変更は違うところにも影響を及ぼします。それは、未払賃金請求代行がブームになる可能性があるという事です。

現在、ご承知の通り各種メディアにて過払い金の請求代行を行っている方々がいらっしゃいますが、この過払い金の請求時効が最後の取引から10年とされており、今年でこの事項に該当する層がかなり多くいるタイミングだとされています。基本的に1度対応したら終わりの業務であり、グレー金利に対する法律が整備されたため、お客の数は減少しているはずです。そこで新たな業務分野として目を向けているのが、賃金未払請求代行です。

労使円満であるうちは仮に法律上賃金未払いがあったとしても問題になりませんし、多くの経営者の方がそうお考えなので対応に積極的に予防策を講じるケースは多くありません。しかし、従業員にも生活があり、親の介護等予想外の出来事で意に反するものの、もらえるものなら…という考えに至る人はいると思われますし、賃金が伸び悩むか会社ともめてでももらえるものはもらって退職する、という考えに至る人がいるのも事実です。

就業規則を整備し、会社の残業ルールを明確に定めて運用をしていないとそのリスクは大きく、未払い請求期間が延びれば当然支払金額も増えてしまいます。

法律を守りながら労使円満な職場環境づくりを行う。この必要性がいっそう求められるのは間違いありません。

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