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帰国技能実習生フォローアップ調査

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厚生労働省から平成28年度「帰国技能実習生フォローアップ調査」の結果が公表されました。

<厚生労働省:2017年8月2日>
平成28年度「帰国技能実習生フォローアップ調査」の結果を公表します

今回の調査で回答したのは、中国・ベトナム・インドネシア・フィリピン・タイ)の5か国で、3,151人から回答を得られたようです。回答率は17.5%と低いですが、3,000人程からの回答ですのである程度傾向は推測できそうです。より幅広く情報を集め制度運営の改善につなげていけるよう、帰国前に回答を必ずしてもらうような運用ができないものか、と思います。

詳細はリンク先の資料をご覧いただければと思いますが、個人的に気になる回答を挙げてみたいと思います。

【技能実習生の年齢】
直近5年間のデータが掲載されていますが、平成28年度は20歳未満が25.3%で最低の割合。25~29歳、30歳以上は逆に割合が一番多くなっています。技能実習生の高齢化が始まったという事なのでしょうか?来年以降の傾向も見ないとわからないところもありますが、この変化は気になりました。

【実習生の職種】
割合が一番多い順から「機械・金属製品製造(22.7%)」 ・「繊維・衣服(18.2 %)」・「溶接( 11.5 %)」となっています。タイムリーですが、今週のガイアの夜明けは技能実習生についてとりあげていました。

<TV TOKYO>
ニッポン転換のとき 第四弾 追跡!”絶望職場”の担い手たち

私も番組を観ましたが、良い面と悪い面の両方が視聴者に伝わる内容で偏らず良かったと思います。割合が2番目に多い「繊維・衣服」の業界は、番組を観る前から労働環境が悪いのは知っていたものの、このような会社ばかりであれば大変大きな問題です。

一方で、技能実習を受け入れている国に工場を建設し、そこで帰国した技能実習生を受け入れる企業の事例も紹介されていました。まさにこの制度が目的とするところですし本当に理想的な取り組みだと言えるでしょう。

技能実習生は今後確実に増えますし、身近なところで、あるいは自分の知らないところで彼らが日本人の生活を支えているという事実を、日本人は受け止める時期が既に到来しています。

【役に立った内容】
割合が多いものから「修得した技能」、「日本で貯めたお金」、「日本語能力の修得」となっています。制度の趣旨からすれば、2番目にお金が来ているのは望ましくありませんが、「日本での生活経験」もほぼ同じくらいの割合ですので、年によって順位に多少変動がありそうです。

【帰国後の就職状況】
帰国者の約4割は仕事をしていない状態のようです。仕事を探していない人もいると思いますが、習得した技能を母国で活かせている人が少ないというのは、数年の調査結果を見てもわかります。

ガイアの夜明けでも取り上げていたように、帰国者に対して仕事を作ってあげられる日本の会社が増えていけば、もっと良い形ができてくるのかなと思います。いち企業で難しいようであれば同業で、監理団体、送出し機関も関わりつつみんながハッピーになるようなモデルケースがでてくればいいですね。

【保証金等の有無、保証金等の返還の有無、実習期間(在留)中の禁止事項】
これらについて縛りが設けられる事で、技能実習は人権侵害であるという批判をされたり、失踪が増える原因となっています。本来すべてが「0%」であるべきにもかかわらず、保証金等があった人は12.9%おり、全く返還されていない人がその中で14.0%いる事がわかります。

外国人技能実習機構が設立され、今後監理団体や技能実習生を受け入れている実習実施期間に対する対応が厳しくなると言われています。まずは、このような悪質な事を行っているところから、重点的に取り締まりをしていってもらいたいものです。

最近「すかSUKI」の記事では、技能実習生帰国者インタビューですとか、労働基準法等、日本で働く時に役立つ情報をインドネシア語でお届けしています。日本に行く事を夢見ている彼らに対する情報がまだまだ十分とは言えません。その情報格差により、様々な問題やトラブルにつながっているという側面は絶対にあると思っています。

そのため、「すかSUKI」では日本に来る前から日本ではどのような生活を送る事になるのか情報を提供し、また、日本に来て困る事があれば気軽に問合せ、相談してもらえる存在にしていきたいです。

まだまだできる事は限られていますが、インドネシアとの関係を深めていきたいというお考えがある企業様と、良いものを作っていけたら大変うれしく思いますので、もしご関心がございましたらまずはご連絡いただければと思います。

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