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労働基準関係法令違反に係る公表

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労務管理がより重要になってきているのを認識させられる報道がありました。

<2017年5月10日:ロイター>
労働法令違反の企業名公表

厚生労働省は、各労働関係法令に違反した疑いで書類送検した企業の社名を、同省のHP上で公開しました。今回公表されている企業は334社です。

<2017年5月10日:厚生労働省労働基準局監督課>
労働基準関係法令違反に係る公表事案

上記資料の違反内容を見てみると、主に建築工事の現場と考えられる労働安全法違反が一番件数として目立っているように思います。それから労働基準法の中では、36協定に関係する内容。つまり労働時間管理が適切に行われていないケースが多いです。そして最低賃金法にかかわる内容としては全額の賃金未払いや、最低賃金を下回る額を支給していたという内容が記載されています。

この取り組みも、働き方改革に取り組む政府が、企業名公表というある種の強制力をもって企業に法律に則った対応をも求めている事がうかがえます。

もちろん公表に至らないまでも、会社と労働者間で同様の内容について議論があるのは珍しい事ではありませんが、このように企業名と詳細まで公表されてしまうと、企業のイメージを大きく損なう事になります。一度傷ついたイメージ、ブランドを取り戻すのは一朝一夕というわけにはいきません。企業名を公表するのはそのようなダメージを受ける前に改善してください、というメッセージです。

最初からすべてはできずとも、何かしら違反事由があるのであれば、改善に向けて計画を考えて取り組んでいく姿勢を見せていくのは大事です。もし行政のチェックが入ったとしてもその時に説明できる、できないで印象はまったく違いますし、結果も違ってきます。

なお、この中で技能実習生にかかわる内容が13件ありました。割合としては大きくないかもしれませんが、特定の労働局管轄の案件が多いです。その地域の技能実習生が力を合わせて対応を求めた結果なのかもしれません。

日本人、外国人にかかわらず情報はインターネットで知る事ができ、SNSを通じたネットワークで情報交換も当たり前のように行われています。これは10年前には全くなかったものですが、この数年で大きな機能を果たすようになりました。

政府の方針と環境の変化を考えてみると、早いうちから手を打っていかないと344社に続く形にもなりかねません。国は対応を迫るだけでなく、積極的に対応する企業を応援する為助成金を設けています。社内体制を見直し、適切な賃金支払いができるよう、制度を見直す機会ととらえ再チェックしてみてはいかがでしょうか。

<厚生労働省>
事業主の方のための雇用関係助成金

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