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出入国管理法改正見込み、在留資格に「介護」追加と技能実習制度改善へ期待

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常に人手不足が話題になっている介護の仕事。今回の出入国管理法改正で在留資格に「介護」が追加される見込みです。

<NHK NEWS WEB:2016年10月21日>
在留資格に「介護」追加の法案 委員会で可決

今回改正が行われた場合、「介護福祉士」の資格を日本で取得した外国人は、「介護」の在留資格を取得し国内で働けるようになります。介護現場で働く外国人はEPAで来日している介護福祉士候補者生やその合格者が多くの割合を占めていると思いますが、今後は変わってくるかもしれません。日本人だけでは担い手が足りない以上、外国の方の力を借りるという判断は現実的です。

詳細までわからないため推測による部分を含みますが、法改正の要件に該当し「介護」の在留資格を受ける為には、数年間は専門学校で介護の勉強を行う必要があります。日本語での授業についていく必要がありますから、そもそも専門学校に入学する段階で、かなり高い日本語能力が求められると思われます。

そのため最初の1年は日本語学校、その後に専門学校で介護を学び「介護福祉士」の資格を得る人が多くを占める気がします。そもそも「介護」の在留資格を取得して日本で介護職に就きたいという外国人が、どれほどいるのでしょうか。おそらく先進国からはそのような人達が来るのはあまり期待できませんので、条件は問わないので日本に行って働きたい、という人が多い国からやってくると考えるのが自然です。

そうすると、この制度を利用したいと考える人が多い国は、新興国や発展途上国が多くなりそうです。しかし、これらの国の人々はそもそも経済的な事情で日本に来ることが難しいです。ですから、日本語学校で日本語を学び、その後専門学校で学ぶために学費や生活費を準備できる人が数多くいるとは思えません。

今回制度が新設されるにあたり、お試しを兼ねて奨学金を出したりする施設はあると思います。日本語学校、専門学校で学んでいる間はアルバイトとして施設で働いてもらえば、同時に実務経験を積んでもらえますので、その後、「介護」の在留資格を取得できれば即戦力になります。しかし、先行投資はどうしても必要です。

もしかしたら、専門学校卒業前に帰国したり、方針転換をする人がいるかもしれません。または資格を取得したとしても、長く続かなかったり、他の施設に転職する事も考えられますので、想定される事態への対応を考えておく必要があるでしょう。

また、今回改正案には適切な技能実習制度にかかわる内容も含まれています。その内容は、国が所管する新たな機関を設け、違法な長時間労働や賃金未払い等の問題について企業や団体に対し指導監督をしていくというものです。

折しも先日、技能実習生が亡くなったのは長時間労働に起因する過労死である、との労災認定がなされました。これは企業はもちろんですが、監理団体側の労務管理が不適切であり、それがまかり通っているという事です。技能実習制度における労働環境は問題が多く、さらなる改善が求められるでしょう。

今回の技能実習制度に関する法改正は、歓迎すべきものである事は間違いありません。実際に運用が始まったらきちんと目的に則った活動が実施される事を期待したいと思います。

今回の動きは、会社側にも労働者となる外国人にとっても非常に大きな法改正です。私もいち社会保険労務士として、そしてすかSUKIの活動を通じて、外国人の方のサポートをしていきたいと思います。

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