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帰国技能実習生フォローアップ調査

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厚生労働省より、平成27年度「帰国技能実習生フォローアップ調査」の結果が発表されておりました。

<厚生労働省 2017年6月23日>
平成27年度「帰国技能実習生フォローアップ調査」(概要)

下記の人を対象調査が実施されています。
○期間:平成27年7月から11月に帰国した人
○国籍:中国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、タイの人
○人数:17,195人
○有効回答数:2,,071人
○回収率:12.0%

下記に資料から抜粋して質問内容と回答をピックアップしてみてみたいと思います。

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【技能実習の効果】
技能実習期間を通じて学んだことが「役に立った」と回答した人は、96.4%となっている。

【役に立った内容】
役に立った具体的な内容は、「修得した技能」の割合が68.4%と最も高く、「日本での生活経験」が62.4%、「日本語能力の修得」が62.2%と続く。

【帰国後の就職状況】
帰国後の就職状況について「雇用されて働いている(28.1%)」、「雇用されて働くことが決まっている(12.3%)」または「起業している(10.8%)」と回答した人は51.2%となっている。また、帰国後「仕事を探している」と回答した人は30.4%となっている。

【従事する仕事の内容】
「雇用されて働いている」、「雇用されて働くことが決まっている」または「起業している」回答者について、従事する仕事の内容は「実習と同じ仕事(52.6%)」または「実習と同種の仕事(22.8%)」と回答した人が75.4%となっている。

【保証金等の有無】
「保証金等はない」と回答した人は77.8%となっている。

【保証金等の返還の有無】
「保証金等を預けた」回答者について、返還状況について尋ねたところ、 「全部返還された」とする回答の割合は64.5%となっている。

※保証金等とは、技能実習生本人または親族などから送出し機関や監理団体に預ける金品、不動産などを指し、実習生本人が失踪した場合等にそれら機関に対する保障に充てられるもの。なお、日本への渡航費用などの工面のために行う借金のことではない。

【実習期間(在留)中の禁止事項】
「禁止事項がなかった」との回答(無回答を含む)は92.3%となっている。禁止事項の内容は、「携帯電話の使用禁止」、「インターネットの使用禁止」が上位であるが、その割合は減少傾向にある。

【実習期間(在留)中に困ったこと】
日本在留中にコミュニケーション以外について困ったことがあったかどうかを尋ねたところ、「困ったことはなかった」と回答した人は69.5%となっている。「困ったことはあった」と回答した人の具体的な内容は、「家族と離れて寂しかった」が64.5%で最も多い。
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帰国直後に技能実習の技能が役に立つかどうかはその国の環境にもよると思いますが、7割近い人が日本で身に着けた技能が役に立っているのであれば、それは制度的に望ましい事です。

個人的には勉強を頑張った人は日本語能力や日本で経験した事も役に立つことが多いと思っています。ただ、それができるかどうかは日本で帰国後の事をきちんと考え、仕事以外の事にも取り組んでいた人でしょう。

補償金の件については全部返還されたという回答が約65%です。全く変換されなかった人は16.1%。昨年度は20.9%となっています。本人が負担すべきものに補てんされた可能性ももちろんありますが、送り出し機関や監理団体が適切に対応しているかどうかについて、行政側でしっかりチェックしてもらいたいと思います。

禁止事項は日本人が会社で働くにあたっても何でも制限できるわけではありません。「携帯電話の使用禁止」、「インターネットの使用禁止」がプライベートの時間も含むのであれば行き過ぎです。パスポートを取り上げられたとありますが、本人が返還を求めても返さないのであればやはり問題です。

この発表データは回収率が12%と非常に低く、回答した人の国籍内訳もわかりませんし偏った結果になっている事も考えられます。そのため資料の内容を見るにあたっては、このような意見もあったと参考程度と考えた方が良いかもしれません。

技能実習制度についてはいろいろと問題はあるとされているものの、この枠組みの中で来日する外国人はもっと増えると考えられますので、より制度の趣旨にのっとった運用がなされるよう整備を進めるべきでしょう。

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